週末、遊びに行けなくてストレスがたまる?
今後の先行きが心配で不安に押しつぶされそう?
変わっていく世界を、ただ見ていることしかできなくて立ちすくんでいる?
そんなときは・・・そうだ!
百合えっちライトノベルを読もう!!!
物語を読むことはものすごい気分転換になる!
物語を読むことは気分転換、つまり現実逃避になる・・・だけではなく、現実を直視する上でとても重要です。
フィクションによって問題を意識化し、心に余裕をもたらし、現実世界の問題を直視する。対応できるようにする。
私がフィクションを読み続けるのと、文章を書き続ける理由であり、それはとても大切なことだと思っています。 *1
不破絢(ふわ あや)と榊原鞠佳 (さかきばら まりか)
序章
『女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話』、通称『ありおと』を分かりやすく一言でたとえるなら、現代日本文学版の『サン・ストーン』です。
すいません、半分くらいウソです。
ありおとは、同性愛についてまったく知らない主人公(榊原鞠佳)が、ひょんなことからクラスメイト(不破絢)に関わることで、自分の触れたことのなかった価値観や、世界に理解を深めていく物語です。カラダから
このお話では『現代の時代遅れのクソッタレな常識』や、『相手を知ること、知ろうとすることの大切さ』が、意識されるように描かれています(少なくとも私はそう思いました)
元々、鞠佳というキャラクターは、理解力が高い人物として描かれているのもあるかもしれませんが、それでも「女同士とかありえない」と、言い張っている自分の発言を撤回して、意見を変えるというのは並大抵のことではありません。
社会から教え込まれた『普通』を蹴飛ばして、最終的に「うるさい!私は彼女が好きなんだ!」と思える鞠佳。
それは特別な存在ではないかもしれませんが、少なくとも凡庸ではないでしょう。
というか、めちゃくちゃカッコいい女、榊原鞠佳。
ベッドの上ではあんなにめちゃくちゃにされてるのに
まぁ、一緒に過ごす絢のまっすぐな感情とえっちな調教のおかげで、鞠佳は良い方向に変わっていったのでしょう。
・・・え?えっちな調教のおかげでバリバリのネコになってるけど、そこらへんは変わっていって良いのかって?
・・・。(目をそらす)
というわけで!今回は至高の百合えっちライトノベル、『ありおと』について話していきたいと思います。
なんか気がついたらスゴい特設ページも作られてるし。
そして、雪子さんの描いたキャラと挿絵がホント可愛い。めっちゃ豪華〜!(テンション上がる)
それにしてもなぜ今更、感想を出したのかって?
それはこみこみ混み入った事情がありまして・・・。
(端的に言えば無人島のせいだったり、Kindle Unlimitedで百合作品をアンリミテッドしていたり、架空ガス惑星辺境文化巨大ロケット漁船百合小説 *2 で、感情の質量が大きすぎる女x女の重力にひっぱられたり・・・、だれも知らない海の底 *3 を探索していたり、著者であるみかみてれんの他の小説を読みあさってたり *4 etc...)
・・・とにかく忙しかったのです!
ってか令和!お前、まだ3月終わったばかりだろ!
なのに化け物みたいな百合コンテンツを大量に出しやがって!!自重しろ!
いや自重はするな!!もうちょっとだけゆっくり・・・、ゆっくりめで、お願いします・・・!!!
ふえぇ・・・。百合活のオーバワークでたおれちゃうよぉ・・・。
・・・いきなり話が逸れましたが、とりあえずあらすじから。
あらすじ
一日一万円で、同クラ女子のサポを受ける女子高生
「女同士とかありえないでしょ」と豪語する榊原鞠佳は、クラスでもイケてるモテかわJK。
そんなある日、ほとんど話したこともないクールなクラスメイト、不破絢に百万円を突きつけられる。
「一日一万円で百日間、あなたを買うわ。女同士が本当にありえないかどうか、試してあげる」
「は? はあっ!?」
顔がいいからって調子にのりやがって・・・!
「私の発言にカチンときて、こんなワケのわからない勝負を挑んできたんだろ・・・!」
と、思った鞠佳は、この勝ち確定なぬるい戦いに乗ることにする。
小悪魔JKの誘惑に百日耐えたら百万円!?
顔がいいだけの同性相手にぜったいに負けるはずがない!
榊原鞠佳の戦いは、約束された完全勝利とともに幕を上げたのだった・・・!
と、まあ即堕ち2コマ並みのテンプレートを並び立てながら、お決まりの様式美で落ちて堕ちてオチまくるんですが、絢は段階を踏みながら、めっちゃくちゃに食い荒らすタイプの肉食系女子。
家に招待して百合漫画の『ふたりべや』を読ませたり、頭なでなでの気軽なボディタッチをしたり、レズAVを観せたり・・・あれ?なんかおかしいな?
と、だんだん行為はエスカレートしていきます。
やったね❤ 百合えっちだよ💕
本作の魅力について
最初に作品のテーマが何か。みたいなわりかし真面目なことを書きましたが、本編はどちゃくそえっちです。
他の方の感想を読むと、『えっち主体じゃない』とか『あんまりえっちじゃない』とか書かれていましたが、私は読んでる最中、顔も耳もずっと熱かったです。
いやいや、えっちすぎんでしょ。
みなさん百合えっち耐性がすごいですね。普段どんなすごいのを読んでるのでしょうか。気になります。えっち💕
さて、裏表紙のあらすじや帯や本のタイトルですら言われているように、主人公の鞠佳は絢に徹底的にオトされます。
イケる・・・!!(いけない)
最初、この作品を勘違いしていて、また、同人誌時代に購入をためらっていた理由なのですが、女同士で無理やり系なのかなと思っていました。
しかしフタを開けてみるとそんなことはまったくなかった。
泣く子も黙るバリタチの絢は、美味しいホットケーキを作るのを楽しむように、じっくりと、寸止めしたり、焦らしながらも確実に、ひとつひとつの段階を丁寧に楽しみながら、ゆっくり鞠佳のカラダを開発していきます。
「むりっ、むり、むりだから! だめ、やめ、お願い、不破っ!」
不破はずっと手加減していた。すべてはこの土曜日にあたしを破滅させるために。あたしは不破の手のひらで踊らせていたのだ。
この日、あまりにも入念なマッサージみたいに、六時間かけて全身をトロトロになるまで溶かされたあたしは、泣きじゃくりながら不破にキスをした。
鞠佳と絢、初めて一緒に過ごす土曜日でコレである。百日間耐えることができるのか・・・!?(できない)
その落ちていく過程を楽しむのが、この作品の醍醐味のひとつなのですが、ココで重要なのが、絢は絶対に鞠佳を傷つけるようなことはしないんですよね。
鞠佳が嫌がるようなことばかりしているので、たまに勘違いされますが、本当に鞠佳が嫌がったり、傷ついたりするようなことを一度も絢はしていません。
つまりこのふたりは、無理やり風のプレイを楽しんでいるのです。
これは鞠佳にとって耳の痛い話かもしれませんが、彼女も心の奥底では望んでやっています。なのでお互いが愛し合っているのがすごく伝わってくる。
その証拠に、二巻の話を少し出しますが、『本当に嫌な時の意思表示のためのセーフワード』をきちんと決めています。
そして四巻までの話になりますが、『絢は鞠佳に一度も、セーフワードを使わせていません。絢は性欲が抑えきれなくて、鞠佳を学校で襲ったり』していますが、それでもギリギリのラインで鞠佳が使ってないところを見ると、絢と鞠佳の信頼関係はとても深いものだと感じます。
その互いを信頼する姿は、百合クラがとても好きなやつ〜!
砂糖のめぃぷるシロップがけみたいな甘さ。あんまっ
相手が傷つかないように分水嶺を見極めて、人間同士の行いとしてきちんと成立している。
そこが鞠佳と絢の関係のすばらしい魅力だと思います。
もちろん『セーフワード』は使用するためにあるので、せっくす中に使用しても全然良いと思うんですけどね。
まとめ
つまるところ、彼女達の交じらいは山あり谷ありながらも、危うさをはらまない。
このふたりならどんな困難な壁でも、必ず一緒に乗り越えていけるだろう。
と、安心して観ていられるんですよね。
しかし、安心して観てはいられますが、物語の展開はとてもハラハラ。
これから幾度も困難がふたりには訪れますので、もしありおと一巻が気に入った方は、二巻からもきっと楽しめることでしょう。
続きの同人誌版はKindle Unlimitedで、気軽に読めます。
しかも、二巻ではふたりの関係も進展するので、さらに過激になります。これ以上えっちになったら、読んでる人がきっと、とけてしまう・・・。私は現にとけた。
一体、何を見せられているんだ・・・。という気分になるでしょう。このラノベは百合官能小説かな?(そうです)
GA文庫は一般の文庫レーベルですが続刊は大丈夫なのでしょうか。そこが心配です(もちろんきちんと続刊の予定になってます)
そして、ココからはおまけですが、みかみてれんの別作品、『Vチューバーだけど、百合営業したらドハマリした件』(通称V百合)でも、鞠佳と絢が少しだけ登場します。
V百合は、書いている最中はありおと3.5巻って呼んでましたね。普段は鞠佳の一人称だからわからない、同世代の女の子から見た鞠佳のキラキラっぷりを書くのが、楽しかったです。 https://t.co/jGSXwP7UXf
— みかみ てれん@ガールズラブコメ (@teren_mikami) 2020年3月26日
時系列としてはありおと3.5巻らしいので、そのタイミングで読むとちょうど良いでしょう。 同世代の女の子から見た鞠佳のキラキラっぷりは新鮮かもしれません。
このお話では、台詞の端々から鞠佳の成長を伺えますので、かなりオススメです。 君はこれ以上カッコよくなってどうするんだ。
え?それにしても、心穏やかじゃないのが、ドキドキ💕で、もっと心穏やかじゃなくなったって?
まぁ、百合で心が落ち着く、とは言ってないし・・・。
(とりあえず続きを読めばいいんじゃないかな)
以上、Culmination!なふたりが織りなす、至高の百合えっちライトノベル『ありおと』の紹介でした!