わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?) 7
ここからは後半となります。記事の前半は下のリンクからどうぞ。
※小説6・7巻のネタバレしかありません。
- リュシーと耀子のカプの可能性を探る
- マルチバースの琴紗月が登場する
- 雑感:「過去を変える」とはなにか?
- 紗月さんが恋を知るために必要なこと
- 香穂ちゃんは小柳香穂のコスプレをしている?
- 紫陽花さんがうごいて喋るってマ?
- まとめ
リュシーと耀子のカプの可能性を探る
さて、そろそろ他のキャラについて見ていきましょう。れな子クンって面白いから無限にツッコミしちゃうよね……。
近くのスーパーにてれな子は、てるこ(照 沢 耀 子) *1と出会いますが、てるこはリュシーのお世話係だと発覚します。そういえばリュシーについては長文感想で初の言及ですね。
リュシーとてるこについて気になっているのは、てるこの名前の漢字には『照・耀』が入っており、リュシー・ルフェーベルはフランス語にすると、 Lucie Lefebvre (Lefèvre) だと思われます。
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?) 7 より
最初この挿絵を見たときリュシーが美しすぎてびっくりした。てるこ?苦労人かわいいよね
Lucieは"光"の意味で*2、つまりどちらも名前に光が関連した語句が入っています。はたしてこれは偶然なのでしょうか(たぶんそう)
個人的にはリュシてるのように仲が悪くて金銭的なつながりしかない主従メイド百合をもっと見たいです! リュシてる! リュシてる! 次期覇権カプです!
そんな世迷言はともかくとして、てるこの内面が少しだけ明かされ、あまつさえ7巻のお風呂シーンは彼女の一人称で進行したのが面白かったですが、だいぶえっち(小声)でしたね。えっちだったなぁ……。めちゃくちゃえっちだったが!?
てるこは端的に言うなら、苦労人でキレやすい守銭奴。友情というものをまったく微塵も信じておらず、なかなかハードな人生を歩んでこられたことが語られますが、彼女に責められるれな子の声がえっちすぎてあまり頭に入ってこなかった。
ちょっとシリアスめな過去を振り返りながら、お風呂で首筋甘噛おっぱいソーププレイをするな。
お前カノジョがいるのにそんなことを……お前そんな、れな子ほんとお前……(絶句) 甘噛れな子がよォ……!(れな子は「あうあう」が口癖ですがここの「あうあう」がめちゃくちゃ多くてめちゃくちゃかわいい)
そしてこの嬌声が響くお風呂に乗り込んでくる紗月さん、あまりにも胆力がありすぎる。騙した女性の家に上がり込んで脅す役(美人局)とかしてそう。
直前まであった桃色の空気も情緒もへったくれもなくぶち壊して突撃してきて笑っちゃうんだよな。突撃! 隣のれなごはん!
この場面でリュシーと紗月さんは知り合いどころか meilleure amie (最愛の友)だったことが発覚しますが……ちょっと待って? 紗月さんは最愛の友をまったく否定しないどころか、ヨーロッパの挨拶と有名なチークキスまで受け入れ、それを律儀に返してる……???
もしかして、リュシーちゃんという『すべてを浄化する純真無垢な白い光』に包まれると天邪鬼の呪いが解けて、生来の純粋な琴紗月ちゃんに戻る。みたいなウラ設定があった……?
あと、リュシさつ挿絵の尊みがヤバくて死ぬ……じゃなくて、お家の中ですら行き倒れそうなリュシーだからとはいえわざわざ様子を見に来たりと、紗月さんはやっぱり面倒見がいいですよね。妹とかがいたら絶対いいお姉さんになりそう。
100%善意で心配して見に来ているだろうに、それでも『優しい』という言葉には頑なにアレルギー反応を示す女……。
マルチバースの琴紗月が登場する
6・7巻でも色々と暗躍している琴紗月さん、あまりにもトリックスター……。相変わらず彼女の考えている作戦は読めませんが、裏でいろいろとしているようでその片鱗がちょくちょく語られています。
5巻で耳を塞いだ香穂ちゃんに話したように(それは話したとは言わない)、彼女は真唯が焦がれ翻弄されている恋愛というものに思いを馳せ、それが正しいのか間違っているのかを確かめようとしています。
そして、どうやらその答えを甘織れな子に下してもらうことを目論んでいるようです。いや理屈は分かるけどもなんでその女なんかに……(自分でも言ってた)
れな子のポテンシャルを最大限に引き出すためなのか、使える人間すべて利用して周到に用意しています。お前はれな子のプロデューサーかよ。
RPGゲームで例えるなら、自分を倒す者を渇望していた魔王琴紗月が、見込みの有りそうな勇者れな子に目をつけて、最初の村からずっと育成して薬草やお金、けいけんちを裏で本人にも気づかれないように渡して育てていた、みたいな展開。
紗月さんこそが黒幕であり魔女であり魔王だった……? そうかな……そうかも……。
第二部のラスボスは順当にいけば紗月さんになりそうですね。勝てるのか、れな子?
そんな紗月さんはなんと7巻のラストで、真唯を利用するためなのか建前上の婚約者になることに成功します。建前上とはいえ不倶戴天のライバルである王塚真唯の婚約者になるのはいいのか琴紗月。
これ、そのまま結婚!とはいかなくとも公表されるわけで、学校でものすごく生活しづらくなる気がするのだが……。たぶん後先のことをあまり考えてない。紗月さんは真唯が絡むとIQ2くらいになるクールで知的なキャラなので。平穏な生活と、人間関係をすべてぶち壊しても、どうしても恋愛について知りたいらしい。クールで知的……?
紗月さんの考えは私みたいな凡百な人間には分かりませんが、それでも恋愛シミュレーションゲームや恋愛小説によって学ぼうとする涙ぐましい努力は感じます。
というか、え、ちょっとまって……? 紗月さんが紫陽花さんに似たキャラを攻略してる……?
私の立てた妄想仮説に、『紗月さんは紫陽花さんのことを二人きりのときだと「紫陽花」呼び、第三者がいるときは「瀬名」と呼んで隠れて付き合う恋人みたいなことをしている*3』というのがありますが、もしかして本当に隠れて付き合ってる……? そこ、さつあじの可能性か?
ここのくだりは紗月さんとの勉強会の場面でしたが、いきなり挿し込まれた頭を使わない琴紗月さんのくだりがあまりにもホラーで謎でした。
口元に手を当てた紗月さんは。
「ねえねえ、甘織って、血液型は何型?」
明るい声を出してきた。明るい声を!?
いや怖、紗月さんって頭を使わないと明るい声を出せるんですね。
え、じゃあなんですか。普段は頭を使って意識してムリに地獄の釜の蓋が開くときのような暗い声を出してるんですか?
本来の明るい気質を表に出すと全身に電撃が走るタイプの呪いでもかけられてるんですか???
この一貫性のなさが紗月さんの魅力の一つではありますが、今回はまさか『王塚真唯に出会わなかったマルチバースの琴紗月』みたいなのがいきなり登場したので驚きました。怖いよこの黒髪美人。
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?) 6 より
耳までまっかだね……かわいいね……
れな子はこのあと、またまた息をするがごとく無自覚女たらし発言をしますが、臥薪嘗胆面白ガールクール系黒髪美少女の赤面顔は人類にとっての無形文化遺産なので特別に許します。好きでもなんでもない女の発言に照れる紗月さんの姿、なんか私までドキドキしてきたな……。
そしてここで、紗月さんは恋愛に関してのひらめきを得ます。
「……逆に言うと、体感している最中にそれが恋愛かどうかはわからなくて、あやふやな感情に名前を付けた時点で、それが恋愛だと定義されるってこと……?」
もしかするとこの紗月さんの理論はとても重要なことを言っているのかもしれません。
『恋を自覚する』というのは主観的に恋だと思うこと、つまりそのドキドキした体験で感じたものを『その感情が恋だと認識して名前をつけた瞬間』だと言っています。
さて、ここまで書くともしかするとピンときた人がいるかもしれませんが、れな子と紗月さんは7巻時点で相手へのドキドキを恋心だと認識してしまいそうな甘い時間を一定期間過ごしていたと思います。
そう、れな子と紗月が過去に交わした『恋人契約』の期間です。
この恋人契約で起きた様々な出来事は、れな子と紗月さんを明らかにドキドさせています。しかし、あやふやな状態を良しとしない紗月さんはここで「(れな子のことは)好きでもなんでもない」と断言しています。
しかし、その感情を抱えたまま(ドキドキしたという事実は消えないため)、いつの日か「これは恋だった」と認識して腑に落ちてしまえば、紗月さんの理屈であればそれは恋をしていたことになるのではないでしょうか?
雑感:「過去を変える」とはなにか?
※ここからはちょっと脇道に逸れた考察となるため、読み飛ばしてもらってもかまいません。
上記の『名前を付けた時点で、それが恋愛だと定義される?』というのは、れな子と紗月さんが言及していた『過去を変える』ため、中学時代の元クラスメイトの『過去の認識』を上書きする行為に近いかもしれません。
私たちは過去を理解するとき、過去を昔のままに思い出すことはできず、現在の自分が過去を『語り直す』ことで過去を解釈する、と言われています。*4
そのため、『過去を思い出す』という行為は実際には、現在持っている知識によって過去を再解釈、つまり補強・補足*5したり、場合によっては都合のいいように改ざん*6 *7したりするのです。
ここでは恋愛についてですが、過去を語り直すことで、自分がドキドキしていたのは恋をしていたからと解釈することも可能になります。
奇しくも作中、姉妹の過去の出来事が多く絡み合い、れな子も過去に積み重ねてきた妹との体験を現在の自分がどう解釈するかで現状をどうにかしようとしています。*8 *9
もちろん、他者の解釈した過去(ここではれな子と紗月さんが同じ想いである必要がある)と整合性が取れていない場合、その過去は間違いや勘違いだったということになってしまいますが。
紗月さんはもしかしてこれを利用してれな子を……?
紗月さんが恋を知るために必要なこと
閑話休題。
過去を変える云々はともかくとして、れな子は、友達同士でも恋愛対象であるならば、(人として)尊敬できる好きな相手ならそういう気持ちの変化もあるかもしれない。というごくごく当たり前の話をしています。
恋人契約で成立した偽の恋人を、いつの間にか本気で好きになってしまう可能性は大いに考えられますよね。
ただ紗月さんが恋を知りたいのなら、彼女は今すぐれな子へのドキドキを恋だったと受け入れてしまえばいいのです。
少なくとも、紗月さんはまったく興味のない女に「ドキドキしたから好きになるかも……」と言われたところで「へえそうなの」と一言で済ませる女だったはずです。
好きでもなんでもない女に言われて、あそこまで顔も耳も真っ赤にして狼狽してしまうのなら、紗月さんが認識すればそのドキドキは恋だと言えるのではないでしょうか。
気になるのは、れな子に何度もキスをしていますが、ファーストキス以外はまったく動じていないように見える点です。
むしろ紗月さんはれな子にキスをすることで、自分が恋をしているのか、自分に最初のような動揺があるのかを確かめているようにも見えます。しかし慣れてしまったのか、一度目以降はそのような反応を見せることはありません。この自分の反応が真唯とは違う反応であったため、執念を燃やしている印象すらあります。
やはり一度目のキスの流れで、れな子は全責任を取ったほうがよかったのでは。そうすればれな子も真唯と紫陽花さんに二股かけて苦しまずに済んだ……いやこれ三股になるだけかもしれないな……?
ただ、そうして恋愛感情を知ったとしても、(れな子との)恋愛が素晴らしいものであるかについては、また別問題であり未知数でしょう。
もしかすると「恋愛ってつまらないわね、甘織」と捨てられてしまうかもしれません。どちらにせよ、紗月さんが答えを見つけられるのはまだまだ遠そうだなと思います。
がんばれ、紗月さん。きっと、あなたは人を好きになれるよ……。それを証明するかもしれないのがれな子かもしれないというのが、本当、なんで? なんであんな女に? と何度も思ってしまいますが。
P.S.『さすが真唯ね』とノリで褒めて自滅する琴紗月、やっぱりおもしれー女……。
香穂ちゃんは小柳香穂のコスプレをしている?
続々と伏線を張っているように見える6・7巻ですが、香穂ちゃんとれな子の間にも不穏な空気と次回に繋がりそうな話題が。まず今回、香穂ちゃんに義理の姉がいることが確定しました。
香穂パパが再婚して名字が変わったという話でしたので、小柳は義理の母方の名字になります。母方に名義を変更するのは珍しい気がしますが、もしかして小柳の苗字は継ぐ必要がある、すっごく大きな家系で小柳香穂はいいとこのお嬢様の可能性が……? でも香穂ちゃん家って普通の一軒家だったよな? じゃあ違うか。
現在進行中の第二部は、真唯とルネの関係も含めて家族のつながりをテーマにしたお話だと思っているので、姉妹・義姉妹だけでなく親子についても語られる日がいつか来てほしいですね。香穂ちゃん義理の姉、もしかしてやるのか……義姉妹百合も……。今後の展開に期待ですね。義理の姉妹、私の好きな言葉です。
さて、打てば響くれな子がいちばん面白くなるのは、香穂ちゃんといる時だと私は思っています。
昔なじみで気の置けない会話ができ、オタクトークもなんなく伝わる。河川敷でつかみ合いの大喧嘩したおかげもあるのか、他のメンバーとは違うベクトル(悪友的な意味)で打ち解けています。
今回もれなかほは仲良しで、4巻で見せてくれた漫才のような掛け合いがグッド。
「れなちん、もうマイマイかアーちゃんとセックスした?」なんて面と向かって堂々と聞けるのは香穂ちゃんだけなんじゃないかな。そんな下世話な香穂ちゃんが好き。そしてあと2回はなんでもれな子に質問できるカードを持ってるのは強い。
今後、使いようによってはれな子を破滅させることも可能なのではないだろうか、主に不貞関係で。使わなくても勝手に自滅する気がしてきたな。
そんな、いつもと変わらないように見える香穂ちゃんですが、かなり悶々とした思いを抱えているように見えます。
「香穂ちゃんのこと、好きだから……」の言葉で悶えていたのにいきなりスン……となる香穂ちゃん。かわいいけどくるしい!
「妹ちゃんのために、ね」と香穂ちゃんがふとした瞬間に見せる寂しそうな顔が! つらい! でもすぐに元のキャラに戻る!
これは想像ですが、もし香穂ちゃんが道化を演じきってしまうと、誰にも本心が分からないキャラクターとなってしまうのではないか。と少し不安になります。
普段陽キャのコスプレをしているように、彼女がだれかを好きになったとしても、だれも好きにならないみんなの妹である小柳香穂のコスプレをしてしいても誰も気づいてあげられなそうで少し怖いです。
れな子は本当、もうちょっと自分の発言に気をつけたほうがいいと思う。カノジョがいるのにあんな、無自覚な女たらし発言を繰り返す女を好きになれると思いますか? 私も好きになってしまったんですが(苦虫を噛み潰したような顔)
れな子、いつか女に刺されるよ……?
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?) 6 より
紫陽花さんの OHIZA NTR 香穂ちゃん、はちゃめちゃかわいいんだよな。
少しネガティブな想像になってしまいましたので話題を変えて。
イチャイチャを見せつけるようにニンマリご満悦な猫かぶり香穂ちゃん、世界一!かわいい! 宇宙一!かわいい!
香穂ちゃんの可愛さにあてられて紫陽花さんもかわいいね。「香穂ちゃん、かわいくて」(←かわいいのはあなたもだよ) なるほど、面倒見のいい紫陽花さんと甘え上手な香穂ちゃん、スキンシップ多めな二人が組み合わさると、イチャ甘聖域空間が展開されるんですね。あじかほ派、見てるか? 私も見てるよ。
このシーンでぜんぜん嫉妬していないれな子は、なぜこの聖域に存在しているのか はなはだ疑問です。あじかほに嫉妬して百合の栄養分くらいにはなれ! れな子には少なくとも「わたしも紫陽花さんのお膝に乗りたい!」くらいは言ってほしかった。
紫陽花さんとれな子の身長は同じくらいということで、対面で紫陽花さんのお膝に乗ってほしい。れなあじ対面お膝座り。すごいな紫陽花さんの目の前、絶景だろうな。
紫陽花さんがうごいて喋るってマ?
さて、文章に脈絡がなくなってきたので紫陽花さんの話をします。すでにない脈絡を怪文書によって加速させようとするな。
さっそく余談なのですが、アニメ化が決まって動揺して私がおかしくなったのは、瀬名紫陽花さん役が安齋由香里女史だったのが大きかったと思います。
安齋由香里女史には百合音声作品でよくお世話になっていて、同じアパートのお隣に住む年上ぽかぽかお姉さん役*10だったり、クラスメイトとの初恋をやり直すためにタイムリープしてくるふんわりお嬢様役*11だったりと複数の百合音声作品に出演していたため、とても好きな声優さんでした。
演技に芯があり、キャラクターの年齢に合わせて声の落ち着きや纏う雰囲気を変えつつも優しくあたたかみのある空気はそのままで、聞いていると心が癒やされ、聞いたことがなかったとしても、目をつぶっても紫陽花さんだと分かるようなお声をしています。
ぜひ聴いてみてほしいのですが、瀬名紫陽花さんと安齋由香里女史が出会うのはもう運命じゃないかと思えるはずです。 瀬名紫陽花さんは安齋由香里女史のためのキャラクターだと言えるし、安齋由香里女史は瀬名紫陽花さんのための声優さんだったのだと言っても過言ではないのでは?(過言)
流石に言い過ぎなのは分かっていますが、それくらいピッタリなお声をしていると確信を持って推せるくらい素晴らしい声優さんです。
今はPVで現在見れる「れなちゃん?」の声、めちゃくちゃ再生してるんですが、ちくしょう! なんでれな子を呼んでいるときのボイスなんだよ……! 次回PVが公開されるまで、嫌いな食べ物で餓えを満たすがごとく紫陽花さんの「れなちゃん?」を摂取して耐え凌いでる。許さんぞ甘織れな子……! でも紫陽花さんのお声が素敵なんだよなぁ……!
今回も紫陽花さんは可愛いかったのですが、れな子に嫉妬してほしくてもじもじする紫陽花さんが可愛かったですね! OHIZA NTR 香穂ちゃんに敵愾心をにじませたれな子ですが、どうやら紫陽花さんはちょっぴり嫉妬してほしかったようで「嫌だった……?」と後日聞き返しています。かわいいね。紫陽花さんを紫陽花さんたらしめるのは、天使のような善性だけでなくたまにこういう複雑な乙女心をにじませるところなんだよな。そこんとこ理解してるのか? れな子?
ここでのれな子は嫉妬の感情にあまりピンと来ていませんが、紫陽花さんに嫉妬するれな子は見てみたい。
パーカー琴紗月さんに寝取られないかな*12。
浮気した紫陽花さん(紫陽花さんはそんなことしない)に泣きながらすがりついて、よしよしされてるれな子、妄想してたら無限にゾクゾクしてきたな。
れな子もいい加減、天使の紫陽花さんにも嫉妬心があることに気づいてほしいのですが、いまだに芦ヶ谷の天使(それ以前にあなたのカノジョなのですが?)だと見ているフシがあるので、『紫陽花さんが紗月さんと二人きりで話しているわたしなんかに嫉妬するわけがない』と思っています。ぶっとばすぞ。
『非暴力の化身』みたいな紫陽花さんがれな子の肩をぺしぺし叩くの、たぶん紫陽花さんにとって『最大出力の暴力』なんだよな。紫陽花さんはローキックとかアイアンクローとか食らわせても許される気がするけど……。ふんわり・美人・ローキック。
そして、豪華絢爛なお洋服の前で珍しくテンションが暴走する紫陽花さんが可愛かったです。ここのはしゃぐ紫陽花さんの声、ボイスください……。
いつもは落ち着いた雰囲気のお姉さんキャラが幼い子どものようにはしゃぐ姿からは五大栄養素がすべて摂れると評判ですからね。紫陽花さんが完全栄養食になっちゃうな。
ここでのれな子は完全に蚊帳の外。娘のショッピングに付き合っているお父さんとは言い得て妙で、真唯のPC部屋ならCPUベンチマーク云々~と早口なのはもはやゲーマーお父さんのノリすぎるだろ。ほんとに現役JKか?
いつものようにノリノリな真唯はともかくとして、めずらしくはしゃいで押しが強い紫陽花さんとそれにたじたじなれな子。それを後ろから撮影する香穂ちゃんの掛け合い。カオスでおもろ。
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?) 7 より
※リビングで香穂ちゃんと弟くんたちも一緒にいます
このあとれな子は紫陽花さんにメイクされるわけですが(紫陽花さんにメイクされる!?)本当に紫陽花さんのお部屋で二人きりのときじゃなくてよかった。
このあとの絶対答えなければならない香穂ちゃんの質問に「しましたけど!? しましたけどそれがなにか!?」ってれな子が暴露する羽目になってた。それはそれで最高に生々しくて香穂ちゃんの反応が面白そうでいいな……。……いやよくないが!?
それにしてもここのまいあじ挿絵、最高~! 紫陽花さんのほそくてしなやかな指、やわらかいくちびるにグロスを塗ってもらうれな子、あまりにもキスする三秒前。
恋人のゆびさきをふだん触れられることのないばしょで感じるれな子。恋人のしっとりとしたやわらかいくちびるをなぞる紫陽花さん。二人の心中を想像してたら悶々としてきたな。
やばいな……。だめだよれな子、恋人の前でそんな顔して……紫陽花さんキスしたくなっちゃうよ……ほんとにこれが紫陽花さんのお部屋で二人きりのときじゃなくてよかったな。ありがとうな香穂ちゃん、紫陽花さんの弟くんたち。
ここで小説7巻のアニメイト特典SSの話をしてしまいますが、さつあじ派は今すぐ読んだほうがいいです。
今回、男装パーカー琴紗月概念が爆誕してしまいましたが(7巻竹嶋えく先生の感想イラスト感謝!)、男装した紗月さんにドキドキしてしまってそれを恋人に見られて焦る紫陽花さんがめちゃめちゃ可愛い。
ここでれな子は終始敬語になっていましたが、紫陽花さんに嫉妬しているのかどうかは微妙なところです。そろそろ紫陽花さんに嫉妬をしろ。紗月さんがれな子以外の人を好きになる可能性があるなら紫陽花さんだと思います。
黒パーカー黒マスク目もとバチバチ琴紗月さん(175cm*13)と、花も恥らう可憐な紫陽花さん(158cm)の二人が並ぶともうビジュアルがばちばち”つよつよ”なお似合いカップルすぎて目が痛い。やっぱりさつあじなんだよな……。
まとめ
さて、言いたいことはだいたい言い切った気がします。感想考察は6・7巻とわけるべきでしたが。まとめて書いちゃってごめんね☆
第二部も折り返し地点かと思いますが、れな子が今まで以上に素晴らしい成長を遂げた巻でしたね。成長期か? れな子、すくすく育て。
遥奈メインということでお姉ちゃん大好きな妹の隠れた愛が大爆発していましたね。大爆発というかちょ~っと姉への愛が大暴走気味だった……? 木を隠すなら森の中、ではなく森をすべて燃やそうとするその苛烈さはいったいどこの誰に似たんでしょうかね……。
紗月さんは何をしでかそうとしているのかいまだに分かりませんが、もうちょっとやそっとのことで驚く私ではありません。最近、オチ担当になってきてませんか? そのうち真唯だけでなく紫陽花さんと付き合ったとしても、ええ、私は驚きませんよ。まさかの略奪愛!? 流石に驚くわ!
香穂ちゃんは紗月さんにいちばん近い人物だと思っているので、そんな紗月さんに恋愛ゲームを貸すほど何かを察しているのが分かったのでなんとかブレーキ役になり……紗月さんが暴走したら誰にも止められないか……。
というか、香穂ちゃんが幼馴染負けヒロインみたいな寂しそうな横顔を時折見せて辛いんですが。この痛み、れな子に賠償請求できますか? 香穂ちゃんには八重歯を見せていつも絶えず笑ってほしいのに……!
そういえばてるこは『陽キャっぽいけどどことなく陰入ってそうな感じの子』を目指してれな子が好きそうな子を演じているそうですが、それってもしかしてかのピである香穂ちゃんをモデルにしてる? んん……似てなくない……?(演技へたくそか?)
香穂ちゃんは唯一無二のスーパー美少女なのでね。
紫陽花さんはまだまだ隠れた魅力の引き出しがたくさんある女の子だなと感じました。はしゃいでる紫陽花さん、無限にかわいかったな……。
『アニメ化したら「急に褒められても笑顔ぐらいしか出ないよ?」を聞きたい!』という叫びを1巻の感想のときにしたと思いますが、まさかそれが叶う日が来るとは……! 四年前の私、わたなれはアニメ化するぞー! やったー!!!心から嬉しい! しかも安齋由香里女史のボイスで……へへ……、へへへ……。
不審者になりそうなのでここらへんにしておきます。
さて、今回も素敵な表紙(特に7巻のれな子には目を奪われました!)を描いてくださった竹嶋えく先生や、装丁、デザイン、その他、この本に関わって作り上げてくださった人々に感謝。K原さん、いつもおもしろ告知をありがとうございます。
そして、みかみてれん……アンタ、最高の姉妹百合を書き上げてくれたぜ! 本当にありがとうございました! アニメ化、そして次巻も心から楽しみにしています!
最後まで記事を読んでくれたわたなれファンの方もありがとう!
*1:"燿"子と記載されていたこともあったが"耀"子で確定と思われる
*2:Lefebvre (Lefèvre) は"鍛冶屋"の意味に相当する語句
*3:詳細はコミックス4巻参照
*4:人間は過去を「思い出せない」…!「語り直し」が「事実」をつくる意外なしくみ(難波 優輝)
*5:幼い遥奈を『置いていった』のではなく『引き返した』のをれな子が語り直し、姉としての責任を再認識したように
*6:れな子の中学時代の印象が今で上書きされたように
*7:れな子と遥奈の姉妹仲は今も良好であり、幼いれな子が引き返した過去の記憶は整合性があると判断できる。姉である自身の都合のいいように記憶を改ざんした訳では無い
*8:これら一連の流れは自己語り(self-narration)として現実世界ではしばしば批判されるが、本作は徹頭徹尾フィクションのストーリーであり、実際にある物語的自己への批判をそのままに適用することはできない点を注意されたし
*9:ただし、登場人物の心情を理解しようと自己語りをする場合は注意が必要だ。
彼女たちの人生と読者自身の人生を結びつけ、『彼女たちのストーリー』ではなく、『自身のナラティブ』として語り直してしまうと、相手の人生を自分勝手に解釈して誤読してしまう場合がある。それは、読者自身の過去を語り直すことにもなり、自身の過去を歪めてしまう可能性があると言える。
もちろん本の読み方は読者自身に委ねられるが、私としては『登場人物の心情を理解しようとして(≒理解できるから)自らの過去と結びつけてしまう』ような読み方には批判的である。
*10:【百合体験】澪菜さんは甘やかしたい 〜隣に住んでるお姉さんに看病される話〜【CV:安齋由香里】
*11:【百合体験】はつこいリターンズ!~はらぺこお嬢様は恋を知らない~【CV:安齋由香里】
*13:シークレットシューズ着用時