サブリミナル白昼夢

公式が解釈違いなら、それより洗練された洞察で公式を焼くブログです。

イルミラージュ・ソーダ 🧊 感想考察 「Non Title」

終わりがないということは、

さざめきがない波のようで。

なにも変わらず

なにも聞こえず

なにもかもを繰り返す

どこにも行けない音を、私はのみこむ。

 

泡の不安定性を理解することはできなくて。

はじける音のヘルツを、聞くことも、見ることも、伝えることもできない。

雑音にしか聞こえない音に 私は苛立つ。

水溜まりの底に沈んだ貝殻は浮き上がることも、泳ぐこともできず。

蓋を開けたペットボトルからは、後悔と 苦しさとがはじけて消える。

それでも終わってくれる世界には やすらぎと期待と、さざめきが、音が満ちている。

それらを届けてくれるのは、

私のこえ

私の言葉。

私から生まれる雑音。

 

水面すいめんに響く雨音には、何の価値もない。

荒れ狂う水たまりに、錨を下ろすこともままならない。

囚われの海は、いつか無意味なシミとなる。

アスファルトに沁み込んだ、びしょぬれで乾いた いびつな線。

 

だからこそ

私は両手で掬い上げていた水を流す。

 

期待される重荷と、後悔と、苦しさと、出会えたよろこびと一緒に。

 

声は私ののどに。

そして私の心の中に。

だから私は、あなたのそばを泳ぐことができる。

あるいは、私がいなくても泳ぐ

あなたのこえを聴いて

幸せになることを知るの。