サブリミナル白昼夢

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R.I.N.A - Olive 感想 「音楽の坩堝なアルバム」

まず、RINAさんと彼女が所属しているI've Soundというグループについて少し。

アニメ『神無月の巫女(OP/ED/挿入歌)』、『AIR鳥の詩)』や、最近ではアニメ『ガーリー・エアフォース』などでアニメやゲーム作品に楽曲を提供をしている音楽クリエイター集団です。(現在は北海道札幌市を拠点に幅広く活動)

RINAさんはガーリー・エアフォースでは挿入歌『Awake from the deep』にて、歌を担当している歌い手です。この曲、はちゃめちゃカッコいいのでみんな聴いて~!

 

今回3作目のアルバム、名前は『Olive』。夏をイメージした楽曲が収録されています。

アルバムジャケットには名義のRINAではなくR.I.N.Aとなっているのが気になっていましたがどうやら、

RINA.

Intelligence.

Native.

Architecture.

で、R.I.N.Aのようです。なるほど…。なるほど…?(すごそう)

 

今回、フォロワーのおれちんさんから、DLコードプレゼント企画ということで頂いたアルバムです。おれちんさん、素晴らしいアルバムのプレゼントをありがとうございます…!

この方はRINAさんがめちゃくちゃ推し!ということでとてもアツいツイートをしてくださっています。

現在もプレゼント企画は実施中だそうなので、興味がある方はぜひ聴いてみてください…!(10/25現在)

 

それでは、楽曲の感想に入りたいと思います。

下記の試聴をしてみると、色々なジャンルがつまったアルバムになっています。

R.I.N.A 3rd ALBUM Olive FULL preview (全曲試聴)

 

01.『ERROR_CODE』

1曲目から激しめなアップテンポでデジタルチューンな楽曲、こういうアニメのOPのようなカッコいい曲大好きなんですよね(四つ打ち大好き)。RINAさんの作詞作曲も光ります。イントロのギターに入る瞬間に被さって流れる音が特に好きです。

 

02.『honey dude』

イントロの頭だけを聴いた感じでは、しっとりと気だるげで落ち着いた雰囲気ですが、それだけではない熱を感じる楽曲。「ウラハラカラダ」や「Clazy honey」の後に鳴る音が耳に残ります。NAMIさんが鳴らすこういった音、めちゃくちゃ好みなんですよね。

また、「ハイファイに流れる夢語りは 現実的にも感じて」の歌詞がとても良い。

 

03.『willful』

音と韻の踏み方が面白い曲です。カッコいいサウンドですが恋煩いを歌った曲となっています。恋をした自分の気持ちと矛盾したことをして強がってしまう女の子。可愛くもカッコいい。そして、愛らしい。

 

04.『アドレシア』

adolesie(思春期)かな?調べてみるとアフリカーンス語で出てきました。

『海のような感情で Uh…』のハミングがすごく好きな楽曲です。アルバムで一番好きかもしれん…。KOTOKOの『夏恋』に雰囲気が似ていますね。もう届かない青春の夏を思い出している姿が浮かんでくるようです。

 

05.『未完成』

C.G mix(mix兄さん)の作編曲が特徴的で大好きなのですが、これもかなり好きなリフレインが挟まれています(00:42秒あたり)。RINAさんの破局間近ソングね…。いいよね…。アルバムとしては5番めの曲でほぼ真ん中に位置する曲ですが、ここからしっとりめの曲に流れが変わります。

『「君が良いのさ誰よりもね」と嘯く』というからっぽな台詞から、二人の結末が見えるようです…。

 

06.『Lunar phase -Lunar cool mix-』

原曲は、閃鋼のクラリアス(戯画)というゲームで使用されているLeinaさんの曲で、それのセルフカバーだそうです。はじめて聴きましたが落ち着いたピアノに月という単語が輝く、とてもすてきなバラード。

月明かりが照らす、夜の散歩道でぜひ聴きたい楽曲ですね。

 

07.『Olive』

アルバム表題曲です。あまりI've Soundでは聴いたことがない雰囲気の曲な気がします。休日の昼下がりとかに流したくなる落ち着いた楽曲。

もう出だしから好き。後ろで鳴っている鍵盤(?)の音がすごく好き。サビでガラリと変わる転調も好き。

『ハッピーエンドなんて 目指すのはやめたの』と他人が求める「普通」のために生きるのではなく、自分が求める「大切なもの」のために生きる。そんな前向きな曲だと思いました。

そしてここからSnow flakeにつながる曲の並びがとてもグッド…!

 

08.『Snow flake - Diamond Summer mix -』

私は原曲を歌っているMAKOさんが大好きなのですが、その中でもSnow flakeはいつも聴いているくらい好きな曲です。それのセルフカバーということでどんな曲になるんだろう!とわくわくしていました。

RINAさんの声質はMAKOさんとはまた雰囲気が違うので、こういった表現の仕方もあるんだ!と驚きました。

MAKOさんはタイトル通り「粉雪が降る冬の景色」が見えますが、RINAさんのカバーは「粉雪が降ったあとの晴天の空」のようだなと思いました。空気は寒々しいのだけれど、カラッとしていると言ったらいいのでしょうか。

『繰り返すメロディーも ヤドリギの香りも 見送ったあの駅も 君だけを思い出すよ』の「何を見ても君を思い出す」というくだりが切ないのですが、「君」との出会いによって前に進めた、という前向きな雰囲気が強調されているように感じました。

また、RINAさんの『白いダイヤ輝く』の歌い方が印象的でとても好きでした。

 

09.『いつか』

mix兄さんのバラード曲。個人的にこういった暗い曲は苦手(嫌いなわけではない)なのですが、RINAさんの力強い歌声に導かれて、頑張ろう…!という気持ちになれるんですよね。「僕」と「君」の二人が、輝いていた舞台に戻ろうとするのを静かに、だけど意志は強く歌い上げている楽曲です。

 

10.『紫苑』

試聴時に一番気になっていた楽曲ですが、フル版を聴いてまた印象が変わりました。

『聞かせてよ、シオン』などの歌詞から、一人称の『私』は不安にまみれているのかな?と思っていましたが、芯が強く、大切な誰かが遠いどこかに行ってしまっても、世界としっかりと向き合う情景が浮かんできました。

Aメロとサビでかなり印象が変わる楽曲で、イントロで静かに、サビで前面に出てくるドラムがとてもカッコいい。一番好きな楽曲かもしれん…(二度目)

シオンの花言葉は、「追憶」、「君を忘れない」だと聞いてなるほどなぁ…と思ったりなんかしたり。

 

11.『Abyss - A.L.D mix -』

奈落。いいですよね、アップテンポでインモラルなダーク曲。原曲はKOTOKOの2003年の楽曲ですが、今も色褪せない名曲だと思います。

原曲もかなりトランスみが効いていますが、今mixするとこんな感じになるのか!?と叫びたくなるような、クラクラとくる激しめのトランスです。

『その指を進ませて 満たしてそのぬかるみへと』とストレートにいかがわしい歌詞を力強く歌い上げるRINAさんがカッコいい。

間奏もかなりカッコよくこれはクラブイベントで聴くと爆上がりだろうな…!と思った楽曲です。アルバムのラストに前の流れをぶった切ってこれを持ってきたのはすごい面白かったです。

 

久しぶりにI've Soundのアルバムを聴きましたが、やはりすごい!

個人的なお気に入りは『アドレシア』と『紫苑』でしょうか。デジタルロックやバラード、ジャズ、トランスと、音楽の坩堝(るつぼ)といった印象で、お気に入りの曲がぜったいに見つかるアルバムだと思います。また、その多岐にわたる音楽ジャンルを歌い上げる、RINAさんの世界の広さにも感動しました。

また、ライブを生で聴きたいな…と思わせてくれるアルバムでした!