サブリミナル白昼夢

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【ネタバレ】 尾上世莉架が単一能力者ではなく真のギガロマニアックスである可能性について【カオスチャイルド】

ネタバレ注意 この記事はカオスチャイルドのネタバレを含んでいます。silent skyエンドをクリアしてからの観覧を推奨します。

 

 

 

 

尾上世莉架はカオスチャイルドという物語のキーパーソンだ。本作においての真相を握る一角といえる。

 

 彼女は宮代拓留の幼馴染であり、学園内には友達が多く社交性の高い、笑顔が似合う新聞部のムードメーカーである。宮代の一つ下の高校二年生だが、幼少期には宮代以上の育児放棄(ネグレクト)を受けており、似たような境遇を持つ彼と意気投合し、いつも一緒に遊び、いつも彼の後ろについて行くようになった。

 

 しかしこれは、「尾上世莉架」としての設定であり、彼女は本来存在していなかった。虐待を受けていた拓留が作り出した空想上の友人(イマジナリーフレンド)であり、2009年の渋谷地震まで拓留にしか認識できていなかった。

 だが、渋谷地震の時に拓留が世莉架に願った『やりたいことを与えて、それを叶えさせて』という事から現実化(リアルブート)され、以降拓留の願い(事件の当事者となりそれを解決したい)を叶えるためだけの存在として事件の裏側で暗躍していた。

 彼女のギガロマニアックスとしての能力は思考盗撮であり、宮代の「やりたい事」を窃視するために身についた能力だと言える。

 

 

 ではなぜこの尾上世莉架が単一能力者ではなく真のギガロマニアックスである可能性があるのか解説しよう。

 

 

 1.世莉架は渋谷地震の際に白い光を浴びていない。

 彼女がリアルブートされたのは拓留がAH総合病院に居た11月7日であり、その前までは彼女は他人には見えておらず、存在していない。そしてカオスチャイルド症候群特有の老化現象も起こっていないため、単一能力者となりえない。

 劇中では渋谷地震の際に白い光を浴びる→脳に異常な負荷(ストレスなど)がかかる→自分自身の願望により、それが単一能力となりギガロマニアックス化…と説明されていたが「白い光」と「ストレスがかかる」が世莉架には無いため単一能力となりえないのでは無いか?と考えた。

 

 

 2.物語内で起きた不可解な描写

1章

 第3の事件、回転DEADで起きた

  • ドアのノック
  • 拓留が振り返るとベットのカーテンが開いていた
  • 鍵が開いているにもかかわらず、ドアが開かない

の説明ができない。

世莉架が真のギガロマニアックスの力で演出のために行ったと考えればつじつまが合う。

 

 流出した回転DEADの動画

目線がちょうど力士シールの高さだったが、これは世莉架が念写して動画を作ったのではないだろうか?

カメラを仕掛けられない壁なので能力で撮影した可能性が高い。

この時点では犯人や警察、拓留たちしか知りえない光景だった。

 

※渡部の念写の可能性も考えたが、事件現場の光景を知らないので可能性は低い。 

 

2章

 拓留はスマホを落としたが世莉架が所持していた。

世莉架がまた病院に忍び込んで回収したと思われるが、拓留の能力が無いと忍びこむのは難しいかも?ギガロマニアックスの力で回収した可能性がある。

 

 

 あまり真のギガロマニアックスとしての能力を使っていない事から、世莉架がもし真のギガロマニアックスだとしてもまだきちんと覚醒していないのではないか?と考えられる。

 佐久間や和久井には真のギガロマニアックスと気付かれていない可能性もある。もし真のギガロマニアックスの力を持っているのを、この二人が分かっていたら研究対象となるか、消されそうである。

 

 

 3.来栖√で世莉架は佐久間を倒している

 思考誘導を持つ佐久間に勝つのは至難の業だと思われるが、ギガロマニアックスの力で戦って勝った可能性がある。装置を持ってないときに闇討ちした可能性の方が大きいか? 

 

 

まとめ

 

 これらの事から世莉架が真のギガロマニアックスである可能性がある。しかし、もし真のギガロマニアックスだとしても能力をコントロールできていない、あるいはきちんと覚醒していない状態と思われる。

 彼女の思考盗撮という能力も、前作の登場人物折原梢のテレパシーのように特化された能力と考えられる。

 なぜ物語内でノック音やカーテンといった演出をするというと、やはり拓留に事件を楽しんでもらうためだろう。

 どれだけ拓留の事を考えているんだ…と思いながら考察を締めくくりたいと思います。